健診で中性脂肪が高いと言われても、痛みなどの症状がないため、何から始めればよいか迷う方は多いはずです。
中性脂肪が高い状態が続くと、動脈硬化が進み、脂肪肝にもなりやすくなります。一方で、お酒や糖質、運動の見直しで数値が動きやすい項目でもあります。
この記事では、中性脂肪が高くなる原因、食事と運動のポイント、受診を考える目安を説明します。
中性脂肪は、食べ物からとる脂質だけでなく、糖質やアルコールからも肝臓でつくられます。使い切れなかった分が血中に残ると、数値が上がります。お酒や甘い飲み物、菓子、ご飯や麺のとりすぎが、主な原因です。
摂取するエネルギーが消費を上回ると、余った分が中性脂肪になります。夜遅い食事や運動不足、内臓脂肪型の肥満も、数値を上げる要因です。
糖尿病、甲状腺機能低下症、腎臓病などの病気や、一部の薬が影響することがあります。家族にも高い方がいる場合は、体質も関係します。
中性脂肪が高い方では、飲酒量を減らすだけで数値が下がることがあります。休肝日を設けることから始めます。清涼飲料水や果物ジュース、菓子パンも、糖質のとりすぎにつながります。
ご飯・パン・麺を重ねて食べる習慣(ラーメンと半チャーハンなど)を見直し、主食の量を決めます。野菜・海藻・きのこを先に食べると、糖質の吸収が穏やかになります。
サバやイワシなどの青魚に含まれるEPA・DHAは、中性脂肪を下げる傾向があるとされています。寝る直前の食事は、使われないエネルギーが脂肪に変わりやすいため、避けます。「脂質を避ければよい」と考える方が多いですが、中性脂肪では糖質とお酒の見直しが先です。
早歩き、軽いジョギング、自転車、水中歩行などの有酸素運動が基本です。目安は1回30分程度を週に3、4回、できれば毎日です。少し息が弾むが、会話はできる強さにします。
食事の後に軽く歩くと、食後の中性脂肪の上昇を抑えやすくなります。運動だけで数値を大きく下げるのは難しいため、食事とお酒の見直しと組み合わせます。しばらく運動していなかった方や、心臓・膝・腰に不安がある方は、始める前に医師へ相談してください。
中性脂肪の基準は、空腹時で150mg/dL以上です。高い状態が続くと動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。脂肪肝にもなりやすく、500mg/dLを超えるような非常に高い値では、急性膵炎のリスクもあります。次のような方は、受診をおすすめします。
・健診で中性脂肪が150mg/dL以上と指摘された
・生活を見直しても、数ヶ月で数値が下がらない
・糖尿病・高血圧・肝機能異常を指摘されている
・強い腹痛と吐き気がある(この場合は早急に医療機関へ)
血液検査は、空腹時に行うと正確です。受診前の食事の条件は、予約の際に確認してください。
中性脂肪は、お酒と糖質、夜遅い食事の見直しと、軽い運動の継続で下げていきます。数ヶ月たっても下がらない方や、糖尿病・高血圧を併せて指摘された方は、健診の結果用紙をお持ちのうえ、ご相談ください。当院は内科で脂質異常症の相談を受け付けています。